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  • 執筆者の写真Goh

蘇ったジューンベリーの木・・というか枝

4月の末に、いつも畑の苗を頂いたり野菜の作り方などを教えていただいている麻生氏が、庭に植えたジューンベリーが大きくなりすぎて実がなっても収穫できないし剪定もしたことがないので枝も伸び放題だ、と困っている様子だったので、剪定は次の冬にやることとし、ジューンベリーに憧れていた私はとりあえず枝ぶりを見せてもらうことにした。

斜向いにある麻生氏の家の庭に降りると一番大きく枝を広げ葉を茂らせていたのがジューンベリーだった。樹高はおおよそ5メートル、幅も5メートルもあり、これではいくら実を付けても鳥の餌になるしかないとすぐに分かった。春来荘に常備の「おいしい果樹の育て方」によると、毎年伸びる蘖(ひこばえ)を2,3本残し、世代交代させながら樹高を低く保つのがコツだと書いてあったが、すでに根本から10本ほど伸びている枝は幹となりどれも育ち過ぎのように見えた。

今日気づいたことなのだが、それがちょっと感動なのだ。

その日、少しだけでも枝ぶりを整理しつつ、しっかりした枝ぶりの蘖を1本春来荘にいただくことにし、土の中の根もできるだけ傷まないようにと思って彫り始めたのだけども、しっかり張った根は掘り切れずに、少しだけしか根を付けられなかった。その他5センチ程度の明らかに密生し邪魔な枝は根本から切り、それは薪にするつもりで一緒に春来荘に持ち帰った。早速、畑の隅に大きな穴を掘り堆肥と化成肥料を入れて土を作り、そこに麻生氏の庭から持ち帰ったばかりのジューンベリーを植えて、薪用の太いジューンベリーを支えとして根本に玄能で打ち付け麻ひもで縛った。5月半ばには、当然根が付けば葉も緑を保つはずだし、新緑の季節には初々しい葉を見せてくれるはずが、葉は茶色になり手で揉むとカリカリと崩れ落ちるばかりだった。完全に枯れていた。

今日気がついたのだが、根本から新しい葉が広がりつつあったのだ。しかしよく見ると、新しい葉を広げているのは、期待していた蘖からではなく、なんと薪として切りそろえたあとで、支えの杭として打ち込んだ5センチ程度の太い枝から葉が広がっているのだ!

挿し木に向いている土といういのは、養分や肥料などを含まない無菌状態である事が大切とあとで知った。本命の蘖にはたっぷりと肥料をやった・・それがいけなかった。それにしても何という生命力、命の不思議か・・。


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