3日間の日程で行われたオカリナ制作の公開講座が22日に終了した。最終日は写真のように七輪と鉢植えを使った焼成を行ったが、七輪焼成で焼き上げたオカリナは下の写真のように様々な表情を出してくれる。
七輪焼成の場合は、というか炭を燃料に七輪、鉢植えを使って焼くという方法は、効率が悪く割れのリスクもあり、あくまで私の方法と断るまでもなく一般的な方法ではないので、そんなマニアックな方法をあえて試したいという人にのみ有益な話ということを承知で読んで欲しい・・。
七輪の上に乗せた鉢は炭で満たしその中にオカリナを2,3個入れる。七輪の炭が2,3時間をかけてゆっくりと熱を持ち始めたときに、鉢植えに火が移り、その後2,3時間かけて全体に火が廻る。鉢植えの上蓋を取ると、空気に触れて更に火に勢いがつく・・。火の扱いはおおよそそんな塩梅(あんばい)で廻していくが、その塩梅にはある程度の経験が必要かもしれない・・。
その後オカリナの上に被せた炭が白くなる頃に真っ赤になったオカリナを取り上げて、米ぬかやコーヒーかすの中に放り込む、あるいはまぶす。その瞬間米ぬかを纏いながら炎に包まれたりもするが、風に当てないように、急冷しないように気をつけて、空いた鉢にいれて蓋をしゆっくりと冷やす。
そんな方法で焼き上がったオカリナを見ると、黒く炭化するだけではなく緋色も胡麻もあるし、白く釉薬のように覆ったものに貫入まで入っている。これは割れではなくあくまで表面の米ぬかとの化学反応で起こった表面の皮膜にごく浅い貫入が入っているのだ。
これほど美しく風格のある焼成方法が他にあるだろうか、というか誰かこの方法でオカリナを焼いているのか・・。これはあえてこの方法を秘密にし、公開しないほうがいいかもしれない(笑)。
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